未刊行詩集『空中の書』15: (林檎の研究を)

(林檎の研究を)

林檎の研究をしている友人に次のような話を聞いた

虫が涌くときに森の番人が注意しなければならぬのは 虫の口から漏らされる液体を中和することではなく 果実の中に棲む生命の素が暴れださぬように手を打つことである、と