【登録 2003/08/30】  
紙田治一 遺稿[ ある医師のストーマ闘病記 ]


私の病歴 7


 私は肛門に低周波治療とヒルドイド軟膏の塗布を行なった。それは覿面に効果があった。便意があると肛門が動いて来た。そして下痢を自然肛門から5回続けてした。そんな下痢を3回したが、直腸には宿便が大量にあった。
 9月7日、F病院を退院し、下肢のリハビリテーションに通院中、9月22日、慈恵医科大学第三病院(狛江市)外科の伊坪喜八郎教授の診察を受け、25日入院し、10月22日手術。平沢正典講師、吉見優医師によって、S状結腸約12.5cm切除・腸吻合を行なって終了。30日抜糸、31日退院す。
 ストーマから解放された。11月からリハビリテーションも本格的に行なっている。
 現在快適、快調、快便、体重58kgが68kgになり持久力も漸次ついて来て、自信も出て来た。

○参考文献−ストーマ・リハビリテーション(進藤勝久著)
 人工肛門・人工膀胱の知識−腸や膀胱のない人の快適なくらしのために(高屋通子・高橋のり子著)

○後記:私の閉鎖手術をして戴いた、慈恵医科大学第三附属病院外科・伊坪喜八郎教授、平沢正典講師、吉見優医師、医局員、ナースの皆様や気を使って下さった方々へ。現在私は経過至極順調にて、体重も8−10kgの増加を見ており、体力もつき、下肢のリハビリテーションに励み、明るく、ストーマのあった時と違った日々を送っております。早く医師として復帰出来て、患者さんと共に疾病と戦いたく存じます。
 患者を経験した医者として、この貴重な体験を今後の医療活動の根幹として役立てることを誓ってお礼に替えさせていただきます。

(未定稿)

[作成時期]  1988

(C) Akira Kamita