ああ……悲劇の通化暴動事件!
第二次世界大戦(大東亜戦争)終戦史秘話・関東軍後日談実録
満州残留日本人の悲劇
わが青春の生と死の記録
序文
朝鮮と満洲国の国境を走る大長白山脈の麓に存在する、東辺道の通化省の省都・通化市において、満洲終戦史を血で彩って(この事件は=彰注)登場する。
徹底抗戦を叫んで関東軍第一二五師団の参謀長藤田実彦大佐を中心に、関東軍臨時第一野戦病院の部隊長柴田久軍医大尉、第一二五師団で藤田大佐の部下の佐藤弥太郎少尉、脱走将校の赤川大尉、阿部大尉、近藤大尉、高津戸中尉、寺田少尉に、航空隊々長林少佐、戦車隊隊長木村大尉等の元関東軍将校等と、その部下の兵士達と、元満洲国警察の中山、片山警尉、増田巡査などの通化在住の警察官達に、同じ抗戦反乱派の寺田山助を中心に結集した多数の民間人が決起した。
日本人の反乱軍と国府軍の地下組織の特務の孫耕暁等の計画は事前に中共軍側に洩れてしまっていた。そのため中共軍の先制攻撃の前に脆くも、決起反乱暴動はついに消え去った。
そして残された通化在住の日本人の上に苛酷なまでの追及の手がのびて、死にも勝る凄い拷問が行われたのである。
そして(事件は=彰注)地獄絵図さながらの悲惨な経過をたどった。
「通化暴動反乱事件」の体験者達が語り綴った、この事件の真相をドラマチックに描く実録の終戦秘話である。
(未定稿)
[作成時期]
1989.04.11