【登録 2002/09/17】  
[ 詩篇 ]


〈十四行詩〉

星月夜

光が粉を吹いている
夜の絢爛を台無しにする頓馬め
そこが街中でなかったから
よかったものの
危うく溺れるところだったぞ
寝台上の遺書を
案内人とすべきなのに
花鳥風月の札ととり違えたのも
脣の厚みに気をとられていたせいだ
呼鈴と三半規管
どの女も女だ
物蔭で息を殺していた男が
刃物を濡らし
北斗へ翔ける

(C) 紙田彰, Akira Kamita.

(未定稿)

[作成時期]  1978/99/99