【登録 2002/09/17】  
[ 詩篇 ]


窓を開け
アルゼンチン・タンゴの曲詞



窓を開け
冷たい夜を迎える
古い運河の水面燦き
二人で遊んだ小舟は何処
白い帆に注ぐ
風を愛した


脣に触れる硝子
あの人の熱い吐息
私の項に
蜜蜂の仕種
想い出の
夜の気配と戯れる


息を殺して
さよならと告げる
あの人の去った今
大切な筈の
再び想い出せぬその名よ
夏の終わりの
気の遠くなる夜

(C) 紙田彰, Akira Kamita.

(未定稿)

[作成時期]  1980/99/99