【登録 2002/10/08】  
[ 詩篇 ]


〈十四行詩〉

鉄扉

扉をひっぱると
白粉と無神経で白くなった女たちが
こわもての使い魔どもと踊っている
なに 陽気なもんか
夜を無駄にすることもないからさ
胸につかえていたげっぷが
こらえきれない
手をとりざま抱き寄せて接吻する
月はとうに沈んでいた
オリオンは時の彼方で熔けている
睡りを妨げるものは何もない
朝を催促するのは誰だ
しゃらくさい真似はよせ
運転手の眉間に鉄拳

(C) 紙田彰, Akira Kamita.

(未定稿)

[作成時期]  1978/99/99