【登録 2002/09/15】  
[ 断片 ]


〈Buried manuscript〉

没落寸前の国の

没落寸前の国の首都を歩く 時は秋や冬ではなく草花の生い繁る春 黒点を泛べた太陽の登る頃 人々の魂は風のように軽やかに建物の間を縫っている 娘たちの肌はつややかに輝いている 船乗りが道路の真ん中に蹲り刺青をした二の腕を捲る 

(C) 紙田彰, Akira Kamita.

(未定稿)

[作成時期]  1989/99/99