【登録 2007/05/20】  
紙田彰[ 断片 ]


時間のスケール

ミンコフスキー空間によると、空間は光の世界面の鏡映として存在するように見える。
つまり、虚の空間を実の空間に見せているのは光の世界面というミラーである。
宇宙論において対称性がいわれるのもこのようなことと関係しているのかもしれない。

エントロピーの増大が時間というベクトルを作っているといわれるが、この時間も継続しているのではなく、プランク時間によってスライスされたとびとびの層のように時間面があるのではないか。
とすると、時間面には空間情報がコピーされて、別箇の物質を実在させていると考えられないか。そうすると、実在は物質の情報そのものであるから、そのような時間面の重なりとしての世界のあらゆる未来層に移動可能であるかもしれない。

エントロピーの増大は宇宙の細部において偏っているので、ここでは時間が加速する。
複雑系の進化はエントロピーの増大部分なので、ビッグバン時の「時間の速度」と比較すると、積算的なスピードを持つと考えることができる。時間のカウンターで加速されると光速度も加重されるのではないか。
複雑系の存在領域は、マルチバース的にはこの「谷」なのかもしれない。時間が加速方向に渦を巻いて、あらゆるものが脱け出すことができない場所……。

時間のスケールが縮んでいる。おそらくプランク時間に向かって。
これは光速度一定によるものである。

(未定稿)

[作成時期] 
2007.04.02

(C) Akira Kamita