【登録 2003/10/09】  
紙田彰[ 詩篇 ]


窓の向うの白昼
――2003.9 二度目の個展前後


窓の向うは白昼であり
室内はライトに照射された
白い壁
つまり 硝子が境界となって
部屋で佇んでいる自分と
窓際を通過する他人との
視線が偶然に交錯する
いや、互いの焦点が絡んだときに
どきりとする
しかし、道を歩く人は偶然を装って
こちらを意図して覗き
かつ見透かしているのだ
こちらは無理をして
その視線を見返すふりをして
薄い一枚の皮膜の中にのめりこみ
また、絡み合う

(未定稿)

[作成時期]  2003.09.22

(C) Akira Kamita