【登録 2005/09/03】  
紙田彰[ 断片 ]


(諸システム)

生命システム、ガイア的システム、物質的システム、霊的システム、神的システム、宇宙システムで共通しているのは、犠牲、収斂、全体化へ向かうベクトルであり、全体化をその終局目的にしていることである。この到達すべきが永遠であるならば、収斂の連続運動は自己犠牲の美わしき夢物語となるやも知れぬが、あにはからんや、このベクトルは有限である。
つまり、この連続運動は無限ではないのだから、到達した時点あるいは到達以前に無限の闇の底に墜落してしまうのである。
消滅。つまり、あらゆる自己犠牲と収奪とのサイクルは意味のないものとなってしまう運命にあるといえる。
物質、非物質にかかわらず、あらゆる運動システムは無限ではないのだから、一瞬にして消滅する宿命にある。
そしてこの運動に組み込まれざるをえないあらゆる因子は(生命活動も、肉体も、精神的諸活動も、霊的体験、神的啓示、天国での暮らしも、地獄での悲惨さ、異次元宇宙もすべて)無意味なもののための犠牲を求められ、必然化され、たぶらかされている。

(未定稿)

[作成時期]  2002.12.

(C) Akira Kamita