【登録 2005/09/06】  
紙田彰[ 断片 ]


primitivity: 原初性
――ないものを創造することの充足


存在と宇宙を見極めること、見極めねばならぬことに、自己の目的がある。
意味とか価値ではない、死ぬまでに求めてやまぬこと、死んでも死にきれないということを指す。
絵を描くということは、ミクロ的には自己の単位への下降と上昇であり、解放衝動の立ち上がりであり、マクロ的には自己から外へ向かう、属する構造との自由への闘いでもある。
絵を描くということに、この二つの方向を循環させることで、じつは宇宙創造と同等の意味がある。
もちろん、絵具をことばに置き換えてポエジーとしても同じである。
つまり、ポエジーの直観こそ、この創造行為の源泉なのである。
プリミティビティが必要とせられるのは、この純粋行為を取り出す、取り戻すためなのである。

(未定稿)

[作成時期]  2005.07.01

(C) Akira Kamita