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やはり女は開かれていた
なぜなら 黝んだ乳首が冷たい
ゆで卵を剥きながら
オオカミが啼く
ぶしつけな微笑と
きどった挨拶
胸の双つのふくらみに
黒百合の花を与えよう
Rheumatismusの脚と
夜の声が冷たい
感覚を裂いて
夢をなせ
栄光を鳴らす
骨よ
タロットの背後に
スパイがいる
おとなしそうな顔つきだが
何を考えているかわからない
一枚一枚めくりながら
占おうか ぼくの語の裔