ぶらり宿六ひとり旅 025 |
---|
12月12日 【ロンドン】 mail 7014:unp063 12:00pm London さて、一太郎の件、君の読み出しがちょっと前だったらしいから、うまくいったかどうかはこのメールを書いている間に分かるかな。 買物をしました。ばかだねえ。例のシルバー・ウェアが安いのはメイド・イン・チャイナのせいであります。 しかし、ポットとミルク入れ、砂糖入れ、お盆で40ポンド程度なので買いました。けれど、送り賃が20ポンドくらいかな、こちらの方が高いけど、まあいいや。 これは、よその人には、香港製だとは内緒。先に送ったのはこちら製の高いものです。 コースターも買いました、安いから2組、これは、おみやげの分配が面倒になったら1枚ずつ他人にあげましょう。ははは。 今日は、昼飯はマッシュルームのピザだったので、夜はトルコ料理、シシカバブはまあまあうまく、それよりトルキッシュコーヒーがなかなかいい。かすがひどいけどね。 そのあと、このピムリコあたりのパブをうろつく。 シングルモルトばかり呑んでいたので、結構酔いました。 呑みながら考えたことが、予定を変更してトルコあたりをさらに一月うろつきたい、ということです。ほんとに本気になりましたよ。 しかし、あとで、帰りの飛行機の問題があるな、と気づきました。ようやくですよ。 放浪癖が完全に復活しております。 しかし、家族と一緒に動きたいという考えはしっかり持ってますから、安心して。 ただ、お金のことは別にして、仕事なんてどうでもいいな。 とにかく、僕も君も肉体の限界がある、だからこそ、僕はそういうことを真剣に考えたい。 前にも書いたけど、何度も大きな旅をする。覚悟していてくれ。 僕は、再生しているのだ。 僕は詩人だ。 Are you O.K.? しかし、金を稼ぐ必要はあるね。 それは、考える。 僕は、もしかしたら、本当に冒険家になるのかも知れないぞ。 だって、もうみんなが恋しいときに、この旅を真剣に引き延ばそうとしたのだよ。 僕は、もう世界中どこでも行けるのだ。 これが結論だ。 イギリスにいて、おそらく、これが最大の結論だろう。 だから、僕はどこにでもいられるし、どこにでも行ける。 僕は、ナショナリズムから解放されたのだ。 これからフランスに行くけど、言葉がこれからじゃ、全然駄目に決まっている。 英語でなんとかやるんだろうけど、どうだかね。 考えてみれば、今回フランス語なんて、なんの準備もしていない。 ほんとは、言葉と生活、生きていくこととはなんとかしなければならない以上、なんとかなるものとも、僕はメキシコのことを思い出しながら考えている(以前にメキシコに行ったときも、スペイン語などまるで駄目だったが、メヒコの貧乏酒場でメキシコ人と大騒ぎしたことを思い出している)。 英語がなんとかという変な自信が、もろくもここで崩れるのも分かっているのです。 なんで、こんなことを言い出すのかというと、フランス語の会話集を見たのです。 これは、もう駄目だ。 でも、僕の少ない経験から、こんなことはどうでもなるはずです。 えーと、明日の宿泊先は予約しました。 英語はなんとかなるのでありんす。 Gateway Hovertel Snargate St. tel. 0304-205 479 25ポンドです。 ここのバックは50ポンドほどでした。 よく分からないのですが、戻っただけよしと考えています。 なんか、経営者が調子よく出てきて、やたらまくしたてて、駄目だとも思っていたので、まあいいやでやりました。 喧嘩しても、喋れないので、ある程度はしようがない。それとも、喧嘩しますか。でも、契約の法律的な問題があるから、どうにもこちらでは手が出ない。 なんか、向こうのいいようにやっているに違いはないのですがね。 2万円弱の問題です。 でも、権利の国だから、こちらが契約変更したのだからどっちみちもっと少ない額でしょう。 初めから日にちを区切ればいいのでしょうが、あのときはああいう事情でして。 分かると、くそ、ということもあるのです。 しかし、しようがないね。けっこう、ホテル側では誠意を示しているのかも知れないし。 明日の朝、小包を二つ送ります。その中に、聡の服が入っているはずです。 それと、免税品の小包二つは、郵便局に届くはずですが、僕のパスポートが必要みたいです。 だから、残念ながら、帰ってから。 愛しいロンドン、さて、またここに来れるのかな。 子供たちの学校をやめさせて、みんなで、世界中を放浪しようよ。 この間の意見に、みんなどういってるの。 【ロンドン】 mail ar 7014:unp063 su 0:30am london いま、実はハングアップしまして、君の直前のメールが消えてしまいました。 何が書いてあったか読んでませんので、もう一度送ってください。 たしか、コンピューターの問題があったようなので。 こちらも、ドジをしながら、試行錯誤でコンピューターを使っているのです。 【東京】 To: LBH050 (10084:LBH050) From: UNP063 Delivered: Mon 12-Dec-88 1:07 GMT Sys 7014 (7) Subject: 10:05am Mail Id: IPM-7014-881212-010180001 Acknowledgment Sent そうです、コンピューターなのです。 問題になっているのは緑字斎さんからのメールですが、TERM\DOWNに入れないで、TERM\UP\MAYUMI\の私の方にいれてしまうんですか。 つまり、TERM\DOWN\LONDON.AKIを分割して、TERM\DOWN\LONDON2と3を作ればいいのでしょうか、という質問です。 それと、絶対指定というのは、最初から全部キーを叩いてTERM\DOWN\LONDON2なりを作るということでしょうね。とにかく慎重になってますのでよろしく。 ロンドン―パリ間の電話ですが、調べてみてくれましたが、よくわからないのだそうです。ロンドンの電話局に電話したほうがいいようです。ただ参考までに、パリ―日本の電話料は2秒で0.77フランだそうです。ただし、1986年。ということで、お役に立てなくてごめんなさいといってましたよ。それから、Sさんに頼んであったなんとかの件は手違いで遅れてますがわかり次第連絡しますとのことでしたが、私にはなんとかといわれたのがなんだかよくわかりませんでした(フランスからのアクセス方法についての問い合わせ)。一応お知らせします。 VISAの方はまだ連絡が取れませんのでまたあとで知らせます、では。 【東京】 To: LBH050 (10084:LBH050) From: UNP063 Delivered: Mon 12-Dec-88 3:32 GMT Sys 7014 (9) Subject: '12:30 thank you' Mail Id: IPM-7014-881212-031840001 Acknowledgment Sent うれしい、おかげさまですべてうまくいきました。印刷もきちんとできたよ。 ファイルは考えてdown\に入れました。ちょっと考えれば私の方に入れる必要などないということに気がつくのに、焦ってしまうとやはりいけません。それと絶対指定はマニュアルを読んだら出てました。どうもご迷惑をおかけしました。 行ってきました、ディズニーランド。子供たちはもう大喜びの大はしゃぎで大変でした。その日の昼になって、お義母さんが天気もいいし行ってきたらといってくれたので、子供たちに打ち明けたというわけです。子供たちはお義母さんから1000円ずつ小遣いをもらい喜び勇んで、私は初めて車を使うのでちょっぴり緊張して出発しました(運転免許はあるのだが、近所しか運転していないので)。 エレクトリカル・パレードはやってなかったのですが、思ったより空いていて、アトラクションのあれもこれもと駆け回り、子供たちは結構堪能してました。よかった。 車での帰り道は暗くなっていたし少々心配でしたが、こちらも無事でした。駐車場で聡が、お母さん、帰ってこれてよかったねといってました。やはり緊張が伝わっていたんですね。 それからVISAの方はカードが別だから大丈夫だそうです。 とりあえず、うまくいったお礼と、もろもろのご報告でした。また夜にでも、緑字斎さんのメールをゆっくり読んだあとでお返事など書きます。鏡子からもメールがあるかな? 今日は少林寺があるから駄目かな。とにかくあとで。 なんだかとってもうれしいかあさんより 【ロンドン】 mail 7014:unp063 su 6:10am 12 London そうか、そうか、いろいろうまくいくと、やはり達成感というか、うれしいものです。 がんばれば、何事もできる。 こういうことですね。 おめでとう。 メールを読んでいて、僕もうれしくなった。 で、ファイルの件は落着ですね。 さて、S氏の件はやはりああいうところの人は、親切なのだけど、どうもピントが外れている。 そんなの、親会社のKDDに聞けば一発なのに。 こちらは電話で、Telecomに英語で聞くのが面倒なのでありますよ。 第一、ある程度の説明と、聞き取らなければならない。あーあ。 また、調べているというのはTympasを使ってアクセスする方法かな。 いずれにしても、もう間に合わないよ。 VISAですが、もう使っています。 住友の方は、ぎりぎりまでいったみたいなのであります。 いいのかな、こんなに使って。 いよいよ出発です。 汽車の方、なんとかなるでしょう。 また、前に香港からマカオに行ったように、どうせ同じようなものだから、イミグレーション関係もそれほど惑わずに済むと思います。 これから、といっても9:00に郵便局に小包二つ出して、それから出発。 移動するということは、なんだか楽しいものです。 ところで、フランスでは英語は駄目なのかなあ。 放浪癖の出てきたとーさん、無事に日本に帰るのだろうか? 【東京】 To: LBH050 (10084:LBH050) From: UNP063 Delivered: Mon 12-Dec-88 13:32 GMT Sys 7014 (13) Subject: '10:30 reply is OK' Mail Id: IPM-7014-881212-121900001 Acknowledgment Sent 今はドーバー海峡のすぐそばですよね。海は見えますか。 もうイギリスともお別れですね。やはり寂しい感じかしら。また来られるといいですね。すっかり私までイギリス通になった気分でいます。 パリの宿泊は中の上ということでもちろん結構です。この旅行でお金に替えられないことがいろいろありましたものね。本当に旅行に出てよかったですね。 イギリスは銀製品が有名なんですか。ティーポットやクリーマーなんてきっとすてきでしょうね、とても楽しみです。 鏡子が(もう寝てしまいましたが)、父さん、早く帰ってきてね、寂しいからといってました。というのは、私が父さんの放浪癖云々の話をしたからなのです。だいじな父さんが帰ってこなかったら一大事というわけなのです。でもそのあとみんなの旅行の話をすると、行けたらいいなあといってましたよ。聡はあんまり反応してくれません、まだピンとこないみたいですよ。でも、前にアメリカやヨーロッパ、アフリカ旅行の話をしたときには、へえー、そう、すごいね、とかいってましたから、まんざら嫌でもないんでしょうね。 今日は食事どきに世界中を回る話をしましたよ。鏡子はすっかり乗り気です。あっちこっちの言葉を覚えて、いろんな国の人と友達になりたいそうです。もっとも、私が、そのためにはまず英語の勉強よというと、ちょっぴり嫌な顔をしてましたが。 グラナダ・ホテルとはお別れしてきましたか。マダムはなんていってましたか。結構いい人なんじゃないのかな、なんて勝手に臆測してますが、いかがかな。 本日は朝からとてもいい気分です。あーあ、早くみんなでいろんなとこへ行きたいなと、ファイトもりもりです。明日からもこの調子で仕事がんばろうっと。 では、ホテルについてからのメール楽しみにしてます、何しろパリに入ったらどうなるかわかんないものね。それと、SさんはもちろんKDDにも問い合わせてくれました。でも、わからないといわれたのだそうです。 最後に、間違いなく緑字斎さんは詩人です。おやすみ。 眞弓 【ドーバー】 mail 7014:unp063 su 1:40pm Dover いやあ、着きました、ドーバーです。 今日は、まず郵便局のストライキで、まいったな。 しかし、荷物を持って歩けない。 それで、今日から替わったレセプションのおばさんに頼んで送ってもらうことにしました。 普通のホテルと違って、最初は断られましたが、何とか余分にお金を払うだの、足りなかったら送るからとか、いろいろいって無理やり引き受けさせたのです。 どうだ、この語学力。 そして早めに出て、汽車に乗りました。 はっきりいっていろいろまごつきましたが、乗ってしまえば、ビール呑みながらいい機嫌。 しかし、着いてみて大変。港の方がいいと思って、終点の波止場で降りたら、タクシーなんてつかまんない。人っ子ひとりいないんですからね。 だから、面倒だから船に乗ってカレーまで行こうかとしました。 しかし、そこからはなんと出ていない、ぐるっと駅の反対側に行かなければならない。 歩きましたよ、重い荷物かかえて。 それで、途中で予定のホテルを見つけて、やはり一晩ここでフランス行きの計画を練らねばと、慎重に考えましたとさ。 まだ、船の乗り方、向こうでの汽車の乗り方、ホテルの探し方など、下準備をしなくちゃね。 それと、ここは電話が部屋になかった。 確認しないと、たいがいこれだ。 それで、下の公衆電話でかけます。 コンセントも側にあって、これはラッキー。 なんせ、カプラーは電気がいるのです。 そちらに残した説明書に充電できるようなこと書いてませんか。 また、できたら、メーカーに確認をとってください。 あ、そうだ、前に頼んだ、アコースティック、のスペルは分かりましたか。 とにかくこれを送って、そのとき君のメールを見て、こちらの夜か夕方にまた手紙を入れておきます。 少し回数が減るかもね。 それから、電話代のこと、さっきのレセプションのおばさんに頼んで調べもらいました。1分間50ペンスくらいらしい。ただしイギリスからの場合です。 あのおばさん、実に親切でした。 では、明日はヨーロッパ大陸です。 【ドーバー】 mail 7014:unp063 su 6:30pm Dover 寒い寒い。 散歩がてら、ドーバー・ハーバーの公園で、海を見ながらフィッシュ・アンド・チップスを食べていました。 ドーバーソール、いやただの鱈かな、その大きなフライとポテトです。 熱々のやつを海を見ながら食べたいなんて思って、そうしたわけです。 カモメがよってきて、餌を狙っています。 海に沿った公園で、ヨット・ハーバーになっていて、白いクラブの建物が並んでいます。 浜辺は砂というより砂利を敷いてあって、僕はちょっとそこに降りてみて、砂利を海峡向けて放ってから、ドーバーの水をなめてみました。 ここからの眺めは、夕方にかかっていたせいもあり、何だか泣けてくるような、寂しさがあります。 ホワイト・クリフという白い岩肌を見せた絶壁が幾つもあり、その上にドーバー・キャッスルがあります。城というより要塞ですね。 ちっぽけな海辺の町なので、日本人なんて全然いません。 珍しく公園なんかを散歩して、他に何もすることがなく、寒さがしみるまでぶらぶらしていました。 ところで、結局昼飯はさっきのフライで終わりでした。 生牡蛎を食べたいと思っていたのですが、どうもここには大したレストランもないみたい。 それに、このホテルというよりモーテルみたいなものですが、ここが少し町の中心からはなれている。といっても大したことはないんですが、海辺のせいで歩いて外に行くのは寒いのです。 だから、出るのも億劫になる。 晩飯もどうしようなんて思ってます。 いま、少しフランス語の勉強をしてみましたが、どうせ使えるはずがない。それなら、英語が通じることを期待して、英語の勉強の方がいいのではないかと思います。 もちろん、簡単な挨拶くらいは、お愛想に少しは覚えますがね。 ここは、やはり英語でいこう。 それから、電話が部屋にないときは、小銭でかけているので、小銭がすぐなくなります。 それにそういう時は300ボーの低速運転ですので、逆に通信時間がかかるのです。だから、しばらく、こちらからいいというまで、メールの文章を短くしてください。 読んでいる最中に電話が切れそうで、びくびくしています。切れると、こちらのメールが送れません。 さて、明日は早くにここを出るつもりなので、メールが送れないかもしれません。 一応、次のメールはパリからと思ってください。 時間でいうと、早くて13日夜6時、日本時間14日朝3時というところでしょうか。 もっと遅くなることも当然あります。 【東京】 To: LBH050 (10084:LBH050) From: UNP063 Delivered: Mon 12-Dec-88 23:29 GMT Sys 7014 (4) Subject: 8:30am Mail Id: IPM-7014-881212-211460001 Acknowledgment Sent とりあえず、acousticです。音響というように訳されてます。それと、説明書に、バッテリー動作も可能な2電源方式の電源部、とありますので大丈夫ではないでしょうか。そしてオプションとして、LAC-300-01LAC-300用RS-232C専用ケーブルとLAC-300-02 LAC-300用ニッカドバッテリー電源と下に書かれてあります。一応あとでメーカーに聞いてみます。 では、取り急ぎお知らせまで。 眞弓 *** 前頁 次頁 |