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naoe-ya
詩集「空中の書」
声の届かぬ部屋 I
魂と肉体を分つ術を用い
窖
(あなぐら)
の中で修練する
静止しているものに
命を吹き込み
禁断の音楽に耳をすます
数億の眼と失笑
涸いた岩肌をたどり
亀裂の中に這入り込む
見えざるものが見え
暗い危険へと下降する
知りうべきはいま
風に揺られて
死の床のぬくもりを