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naoe-ya
詩集「空中の書」
声の届かぬ部屋 II
頭蓋骨にしまった
罌粟
(けし)
のうすい花びら
インクのかすれた紙幣
怪しげな深夜の誘惑
約束の地への招待状
ひとたびまばたきすると
黄金の都市
ふたたびまばたきすると
悪相の神々
手を触れたときには
光の箭が
夢をつらぬいている