ぶらり宿六ひとり旅 020



12月7日

【東京】
To: LBH050 (10084:LBH050)
From: UNP063 Delivered: Wed 7-Dec-88 6:09 GMT Sys
7014 (7)
Subject: 3:15
Mail Id: IPM-7014-881207-055380001
Acknowledgment Sent

 おはようございます。
 来ましたよ、KDMの請求書。しめて、40,206円です。これは10日分ですから、来月はもっと多いかな。やっぱりかかるんですねえ。
 それとTKさんという方から、個展の招待状がきています。25日までです。
 お義父さんが帰ってきて電話をしてくれました。少し話が面倒で、よくわからないのですが、61年の2月まで所得補償をもらっていて、3月から5月までまた仕事をしていたそうですが、そのあと、ひと月XX万円の保険に入りなおしたそうなのです。その時に2年の保険にしたとか、なったとかで、とにかくこれで**万の分はもう切れているといっているそうです。そうなるとXX万の保険はどうなるのかなとは思いますが、緑字斎さんが帰ってから弁護士と相談するといっておいたそうですが、私はもちろん、お義父さんもよくわからないというのです。向こうは約款を送ります、といっているそうですが、契約書がきちんとあればやはり面倒ですね。とにかく帰ってからです。
 A編集部の仕事、終わりました。これから送りますが、二つともすごく不安です。いやですね。もう観念しましょうね。では、また夜にでもメールを出します。
 眞弓


【グラスゴー】
mail 7014:unp063 su 7:00am Glasgow

 保険の件だが、**万円5年もののはずだ。
 その後、満期がきたのでXX万に移ったけど、
  とにかく5年ものの支払いが完了していない
  向こうが前のが切れて、次の保険を適用しているというなら、なぜXX万ではなく**万の支払い金なのか
  これは、保険会社側で**万の方の保険適用を自ら認めている証拠ではないか
  一時、仕事を再開したとはいえ、支払い発生の原因は変更されていないのだから、ここで保険適用の停止を主張するのは違うはずだ
  また、事実、その後仕事は再開できず、現在に至っている
  このことは、保険の支払いで、保険会社側で自らすでに認めた事実であるというようなことで、いくしかないであろう。
 これは、やはり弁護士とはかって動かなければならないな。向こう側は打ち切る腹なのだからな。
 親父には、とにかく、非常事態なのだから、くれぐれも生活を慎むように、といっておいてくれ。

 KDMは、ずいぶんかかるなあ。
 しかし、それは、出かける前にFAXを試したり、直接TELECOM側のメールサービスをを動かしたりと、いろいろ実験したからよけいかかったに違いない。
 現在はメール転送だけだから、もう少し安くなるはずだ。

 さて、いろいろ心配だが、まだ旅は続ける。

 今日は、きっと遅く着くだろうから、メールはどうなるか。


【東京】
To: LBH050 (10084:LBH050)
From: UNP063 Delivered: Wed 7-Dec-88 14:24 GMT Sys
7014 (16)
Subject: 11:25pm
Mail Id: IPM-7014-881207-129710001
Acknowledgment Sent

 本日のドライブはいかがでしたか。さぞ大変だったでしょうね。
 実は地図を見ながら、ずいぶんありそうだなーとため息をついていた次第です。山道が多くはありませんでしたか。マンチェスターに着いたのかな、それともリバプールかしら。ずいぶん前にマンチェスターとリバプールっていう歌がヒットしたの知ってますか。いま唄いながら(頭の中で)このメールを書いてます。
 突然ですが鏡子より、
 うふふ、初めて、きょーちゃんが、自分で、手紙を書いたね。
 スコットランドって、どんなとこ。きれいなところでしょうね。
 ロンドン橋って、高いですか。(何メートルくらい。)
 行ってみたいなぁ。聡が、ロンドンのおしろは、どのくらい大きいの? と、聞いてるよーーん。では、ばいばい!!
 以上、鏡子の一本指メールでした(娘がキーボードで直接打ち込んだもの)。
 いま少林寺が終わって、二人でインスタントやきそばを食べています。こういう時の仲のよいこと、感心します。
 さて、Hさんは結局つかまらず、Uさんに伝言お願いしました。
 それと、明日車を車検に出しますが、タイヤのローテーションの他に何かいうべきことがあったら教えてください。
 お歳暮はなかなか考えつかないので、いつもの佃煮にしようと思います。季節のものの詰め合わせなど、結構高級ですし、いいかしらと思ってます。
 あとは金額ですが、1万円ぐらいか5000円ぐらいか、ちょっと迷いますが、成りゆきで決めてもいいかな。それから、苅込さんの他に送るところありますか。あったら知らせてね。では、またメール出しますね。
 歯石を取ったので歯がいたいかーさんより


【リバプール】
mail ar 7014:unp063 su 9:30pm 7 Liverpool

 大変な目に遭いました、あーあ疲れた。
 マンチェスターに着いたのは早くて、4:00には街に入りました。
 しかし、シティ・センター(イギリスはre)のあたりの大きなホテルは、どういうわけか混んでいて、泊まれない。
 悪いことに、ちゃんとした地図を持っていない。だんだん暗くなるし、道が暗いとよけい分からないし、大きな街だから安いホテルのありそうな場所の見当もつかない。車はすごく混んでいるし、道は複雑、おまけに道路表示が小さくて分かりづらい。他のところはそんなことなかったのに、グラスゴーとマンチェスターは不親切だ。

 大体、今日は朝からけちがついている。
 郵便局で、ほんと女は扱いづらい、子供たちの小包を送ったのだが、係の女性がああだ、こうだ、これまで、何ともなかったことをいちいちうるさくいい立てる(これは、女性が厳格に職務を全うしていることを述べているのです。男なんていい加減だということも、同時に示しているわけですね、はい)。
 昨日は、パブで女の子と話ができたのに、こうなると、言葉はまるで通じなくなる。こちらも自信喪失というわけだ。
 こういう時は、何かにつけて悪くなるわけだ。
 確かに、疲れがきているせいもあるのだろう、マンチェスターを出るときも道にひどく迷って、勘も悪くなっている。
 だから、会話の勘も悪くなっている。

 それで、高速だったせいでずいぶん早く着いて、今日はまあ早いというわけではないが、少しは買物などできるかななんて思っていた。
 しかし、どうにもならないので、6:30になっていたけれど、思いきって、リバプールに行こうと決めた。
 街が少し小さくなると、ホテルも探しやすい。
 夜のモーター・ウェイをリバプールめざして飛ばしたわけだ。
 30分くらいで着いて、ここではすぐ見つかった、それも大きなホテルで、きれいで、25ポンド。朝飯はなし。
 いつも、メールを読んで、メールを書いてから食事に行くのだけど、今日は読むだけで、外に出てみた。
 疲れているので、遊ぶ気はないが、何か食べなければならない。

 しかし、今日は車を止めたところで、買物をよくしたり、このところVISAをよく使って、つまり金が結構出ているみたいなので、チープにしようと考えていたので、朝は食べず、昼にサンドイッチとコーヒー、そして夜は、ハンバーガーと、いまテイク・アウェイでチキンを2本食べている。
 まあ、どうしても腹が減れば、また外に行くけど、とにかく横になりたい。

 鏡子のドレスを買ったよ。黒地に金のラメがたくさん入って、ドレス、ジャケット、マフラーの3点揃い。イギリスは子供服には税金がかからないので安いのだ。
 聡のもと思ったけど、これはまた今度。そのかわりおもちゃをたくさん買いました。
 そのほかごちゃごちゃつまらないものばかり、子供のものばかり。

 しかし、クリスマス前で、どの町もすごいイルミネーションだ。
 写真にまだ撮っていないけどね。

 とにかくここには7:30に落ち着きました。
 明日は、オクスフォードの予定。
 ここはいろいろ大丈夫でしょう。

 今日のドライブは、なんか気が乗らなかった。
 まあ、スコットランドを堪能したので、もう終わって、ただ通過しているという感覚があるんだな。そして、距離を稼ごうと、かなり飛ばしたので、景色をのんびり見てはいないせいもある。
 もう、新しい景色はなかったしね。
 グラスゴーもそうだけど、マンチェスターも、大きな町は一晩いるだけじゃどうにもならないや。
 その点、小さな町は一日でもおもしろい。
 リバプールも町の中の様子はすぐに分かった。
 いい町だよ。

 さて、もうドライブ旅行は事実上終わった。
 後はロンドンに帰って、いよいよフランス行きだ。

 明日は、いつもの時間には通信できるでしょう。
 ここは、ゆっくり出て行きます。
 Britannia Adelphi Hotel No.669
 Ranelagh Place, Liverpool
 tel. 061-434 3411
 今これを書いていて気がついたけど、マンチェスターで断られた一軒にここの同系列のホテルがあった。
 向こうは50〜80ポンドだよ。とても泊まる気がしない。

 例の歌は、僕だって車の中で歌ってました。それに、この町を歩きながらビートルズの曲をうなってみましたが、やはり恥ずかしくなってやめました。
 聡、お城はね、うんと大きいのもあるし、小さなのもあるよ。
 お城の写真ほしかったら、買っておこうか?
 鏡子、スコットランドのお話は、かあさんにたくさん手紙の中に書いてあるから、聞いてごらん。

 お歳暮ね、君に任せるよ。

 車は別にないな。

 では。


【東京】
To: LBH050 (10084:LBH050)
From: UNP063 Delivered: Wed 7-Dec-88 22:29 GMT Sys
7014 (5)
Subject: '7:30 morning 8'
Mail Id: IPM-7014-881207-202490001
Acknowledgment Sent

 メール、読みました。大変でしたね。今日はゆっくりやすんでね。
 子供たちはみんな元気ですよ。これから起こしに行ってきます。
 では、おやすみなさい、またね。
 眞弓


***



前頁

次頁

閉じる