緑字生ズ 028 (もろい骨が)

28

もろい骨が
ガラス細工のように
鋭く突き出たかかと
貞操帯と卵
冷たいアスファルトに接吻し
その割れ目から生まれる舌

ツリガネソウが揺れる
鏡には妻の顔
つがいの蛇を
少年の匂いが追いかける

夜まで待てぬ
地平線に女を残して
ペルセウスは出奔した