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マゲイは棘だけの生き物
棘でつくった針と糸
鋭い味の酒
鋏がカランチョのように
胸から死体を覗き見る
水面のきらめき、土の器、こわれた歌よ
あたし、切ったの
透き通る肌、あつくるしい抱擁
あなたをねぶると
光が内臓を殴打する
青い雲、緑のパイナップル
なんてけだるい
ここはアジア
ものごとを決めつけるのは罪
でも、悪いことを悪いという修辞学は
退屈じやないわ
たまには安酒だって!
コロインを食んで
崖の上から
青い羊が転落する
あたし、黄色い舌の蛇
何も呪わなくてよ
鉄道はみな銀河経由
鍵束があたしを貫く
寂しい男たち!
燃えるガラス玉!
眠い目をこすりながら心中しても
くるぶしまでの芝居
あなたは、そう、ひとりっきりで