緑字生ズ 127 (少年よ、君は)

127

少年よ、君は
部屋の隅で小さくなって暮らす
蝋燭のゆらめきが、君の夜をおびやかす

肉体は訓練を重ね
素粒子ほどに収縮し
地球ほどに膨張しなければならない
そのためには
まず肉体だけで空をぶこと

少年よ、君は
蒼白な寒さの中で
ふと 宇宙が起きているのだと考える