擬宇宙論:5388: 次元のかたまり 2

次元のかたまり 2

次元とは何であるか。1次元、2次元、3次元の空間次元という日常次元は存在しているのか、また4次元の時間次元は存在しているのか、さらに高次の多次元も存在しているのか、ということである。
そもそも次元とはスケールの持ち方であり、物質というかたまりを、視点のそれぞれのレベルにおける「見方」というスケールで分解しているのではないか。あるいは、ある位置レベルにおける物質に対する分解能といえるかもしれない。
つまり、「見方」が物質というかたまりを次元に分解しているということである。
また、次元の数はこの分解能に依拠しているのではないか。
この物質のかたまりに対する見方は(複数次元は)、日常世界におけるイメージでは、1次元座標、2次元座標、3次元座標に置き換えて考えることができる。
そのうち2次元座標系(x, y)においては、3次元空間では2次元までを「線」としてx軸に定義し(y軸は高さ)、4次元空間では3次元までを「平面」としてx軸に定義し(y軸は時間)、5次元空間では4次元までを「空間」としてx軸に定義し(y軸は5次元)、6次元空間では5次元までを「時空」としてx軸に定義し(y軸は6次元)、7次元空間では6次元までを「5次元空間」としてx軸に定義し(y軸は7次元)……というようにレベルダウンして置き換えて示すことができる。
これはx軸を「n – 1」次元までのかたまりとみなしているわけである。つまり、「[0..n – 1]次元, n次元」という2次元座標系である。
(同様に、3次元座標系(x, y, z)においては、4次元空間では2次元までを「平面」としてx軸に定義し(y軸は高さ、z軸は時間)、5次元空間では3次元までを「空間」としてx軸に定義し(y軸は時間、z軸は5次元)、6次元空間では4次元までを「時空」としてx軸に定義し(y軸は5次元、z軸は6次元)……というようにレベルダウンして置き換えて示すことができ、これはx軸を「n – 2」次元までのかたまりとみなしていることになる。)
また、2次元座標系で1次元世界を扱う場合、「[0..(1 – 1)]次元, 1次元」、つまり「0次元, 1次元」となり、x軸は0という点だが、この場合でもy軸はスケールとして大きさをもち、またそのサイズはy軸上で0に近似した大きさの有限の点と考えることができるのではないか。
(0次元世界は「[0..(0 – 1)]次元, 0次元」となり、「[0..-1]次元, 0次元」という実在しない次元をもつ座標軸が示されるが、これについてはx軸にマイナスサイズの大きさをもつということになるのかもしれない。)
このようなことを考えると、改めて、極小は0ではなく、有限のサイズであるという、プランク長さを想起させられるのである。
また、極大の次元は「[0..∞ – 1]次元, ∞次元」となり、x軸はここでも有限を示している。
極大、極小のサイズの大きさについても、そのスケールはやはり「見方」の問題であるから、概念上、同等のサイズと見なすことが可能である。
つまり、有限の極小と有限の極大は、実在のサイズとして同等であると考えられるのではないかということである。
存在は(宇宙は)、「見方の問題」として多次元に分解できるのではないかということ、また、そのそれぞれの次元のサイズはついには極小のサイズとして見なすことができるのできないかということ。
そして、このサイズこそがプランク・サイズ、つまり無ではない、実在としての存在=物質のサイズであるということなのかもしれない。

[作成時期] 2007/01/16