ほそく深い、声ばかり

ほそくほそく深い声 声ばかり
静謐にしてしてね ね
激しいうねねりもうねりと

ひかがみみの国に埋設されて 匿されれても
ローマンスの鏡うなさぎどももと または
ひかりはひかかり 光を有するさちちりちり
さちさちちち 幸あれとどゆむ

どこにでも 初めにあるべき言葉はなべき
男たちとの娘たちとの 媾合からもう
むつみあって誕生するも いやがおうで

かなり傷んで どこからのくびれた
絵の具の中のなかをか 剥がれてきて
タブロー液を だいじなひびわれに塗って
彼女のかれ かれらの夢魔が梱包される

時間のすべてが あるかないかない
世界史とともに 世界の粒子を包み込んで
いつわりの歴史 いつ
わられた一点に凝縮さされ
もう世界面も 境界条件もうも膜だ
ままくだまく メンブレンのきっと
きっとみちびかれて 閉塞かなななにものかへ
開かれるなど ふさがれざる