病院の待合ロビーで思いついて書きとめたことがあるので、まとめておく。
それはいくつかのことであって、この見夢録をこのようなライフプランとしても利用できるのではないかという腹づもりもある。
ひとつは、短篇集の構想である。これまでデジタルで公開しているいくつかの文章があるが、読み物としても受け取られているようなので、その観点からひとつところにまとめておくのも一興かもしれない。
次に、ライフワークともいうべき長篇作品「自由とは何か」の今後の計画。現在中断している連載小説であるが、美術の作業、宇宙論などの思考作業を通じて、自分が何をしようとしているのかがようやく見えてきたためかもしれない。ライフワークと書いたが、どうもそれが本当になるかもしれぬ。また、ここでそのことを宣することも自らを叱咤することになるに違いない。
第1部 人体。細胞から肉体部位、脳、多人格までのレベル。現在発表しているものに加筆する。
第2部 社会、国家、人類。
第3部 量子的レベル。
第4部 DNAという権力構造。
第5部 宇宙論的レベル。
第6部 多次元、存在。
第7部 思考と夢。始まりと終わり。
こうして並べると、いかにも不可能な著作に思えて仕方がないが、これまでの絵を描くことをはじめ、多岐にわたっている自分の人生における事象をここに統べることができそうで、わくわくした気持ちでいることも事実である。もちろん、物語や読み物というよりも「説」としての思考作品、書くことによる行為としての思考の芸術化というようなものになるはずだ。また、こうした階層化されたテーマは自由と抑圧についての視点からのものであることは一目瞭然であろう。完遂の可否はともかく、多重化された構造、多軸の階層構造について展開していくつもりだ。
さらに、この見夢録の下に時事めいた状況発言の個別テーマにも挑戦してみたい。日々、沸々としているテーマを思いつくままに列記する。
・デジタルテレビ化という強制に抗して、いっそテレビ文化を終焉させることまで展開できないか。
・権力に与しないという反国家の立場から裁判員制度の強制とどう闘うか。
・他のすべての税金を廃して、消費税のみによる完全社会保障システム。
・自給自足だけを実現した「貧困社会」こそ末期資本主義から自立する道となるかもしれない。
・団塊の世代を軸にした、老齢者、ワーキングプア、ホームレスによる新農本主義的運動。
・幼児化と右傾化、ファシズム。
・憲法、天皇制、権力に対するアナーキズム的発想と立場。
以前からこれらについて論じたいと考えていたが、そろそろ手を出してみようかという次第である。もちろん、自分だけの作業であるので、他人からどうのこうのと言われようが臆することなどありえようもないし、あらゆる外圧なども屁とも思わぬ気概はある。なにせ、老残こそ言いたい放題が可能であり、死をも恐れざるべしの意気地は持つことができるはずである。
以上、まさに見夢録なるべし。