地磁気の影響だったのか
大きなへだたりが
わきたつうみのそこそこ
波のしぶきに
放課後ではないが
あとの祭で残されても
これから先のことも
何も 思い浮かぶはずが
さりとて 発電所ならばと
知らず知らずに 思い知らされ
土地も水も こころもだめになる
世界はおもくて 通りにはいかない
ひとりはもっと重くて その通りに
ならないから 自由市場では
鶏の嘴や足首が 煮込まれて
山盛りに夢に出てくる
しくみということばの
怠惰という 美しい窓ガラス
博物館なら 楕円の櫺子窓から
覗いてみると 深い樹木の
ものは試していないので
違いとかまずい仕方をことことと
ノイズのするしかけが 詩の
あちらこちらの隙間に
それだけかかるのに それだけの
手間をかける 事情がわからない
かくして ギャラリーの窓から
薄紗のカーテンを 透せば
見えるものを