寄稿: 金石 稔 「【skr??l】(その6)」

【skr??l】(その6) 金石 稔

ここでは水さえ尖っている
一部分(やはり透明な色)
残りは(煙のように)漂う
香りなのだ
掴みようもないかわきで
見上げると
珠になって連なっている風
その中にめざめる
大気の輪郭は
猥雑でかなしい

(2016.4.7)