犬と人と球体

多重的な意識が引き裂かれてゆく
そこまで意識が降りてゆく
死のことを考えつづけているから

自分の中の他人と同じに歩かない
生きている実感があるのかもしれない
原初的な思考のふるえに

死のことを深く考えているのではない
生きていることを深く考えているのでもない

夢の連鎖がいびつな立体を作る
動くものは関連づけられているのか 犬と人と球体
ひびわれた鍵、ひんまがったされこうべ
ただ 睡りの形でそのことを考えている

だが 始まりなどない
あるのは終りだけだといっても

あとから来るものが、すべてをきめる
アフリカが、南アメリカが
ちのそこから

○水も揺れず舟溜りの曇り空