それでも一歩、ちかづく――E-mailをもとにした構成詩

「同系になりがちで破棄寸前の気分
 なかなか自身の影響から抜けられない」
家族それぞれとの思い で旅行
「いつか見たいと渇望し
 死ぬのは北海道がいい!
 両手指の先端のしびれとはれが引かず」

青年たちの人骨が集められ むねがいたた
ひびくものを感じるか あさましい
おもいの中心に 巨大魚のおもさしろ
アモックなまずの串焼き 蒸し料理をたべたべ
サトシとの 最初で最後の短い
旅は終わるる ジンズとのは
次の旅で 果たせるもののか

気持ちが平坦で、何も出ててこない
ごめんなさい こんな明け方ばかりで
薄暗く寒々しい嵐が 丘が 懐かしくが
東京の夜明けも嵐だったが が が
「わたしも疲れてきましたよ。堂々巡りでうっとしい気分に」
買ってくれた人も 画家も盲目なの かの
時期を数え損なったなど ジンズに
「いつか 詩であれなにであれ書いて送ってと囁いて」

突然の真夏なり 頭がくらくらくら
ベランダの蝉しぐれにうたられら
「喜んで跳び上がる」
間に合わなければ、五ドル札でしらんぷり
がらがらへびの劇場 fiverで映画をみて みる

○秋雷に攫はれもせぬ夜長かな

人間に物理的自然は 太刀打ちしようもなく
みょうみょうな気候がかわるがわるで
           悪が ワル
なのは人間のほう だろうか だろう
別院のことなのか 奇妙法といえなく ない
生死の義理立ててとか
かかかわりについては つまびらかにするを を
いやな愚痴が出てくるのもいや いや
「アルコールは抜けましたか」
いろいろいろあるるの
どういうかかわりがあるのかないのか ある
「やはり、ぼくは北海道がいいなあ」