多重的な意識が 思考の実在が
物質の実在を保証しているのか
古代遺跡との遭遇
意識が降りてゆく 豪華な
地下広場に降りてゆく
地下鉄工事現場に
たちあがるヒッピーや
思いつきの出来事、事件、事故
あるいはこれらに否定的な
右翼的言動さえもが
ローマには 方向性も
無限にあり 無限にない
超-複雑化された次元には
政治の場面もごちゃまぜ
備えつけたカメラの前でも
原初的なごちゃまぜの喧騒が
高速道路では クレーン車の上から
ありえなかった世界を
なつかしい世界に 切りかえる
ラストシーンでは 暴走族が市内を駆けまわる
回想から始まる思いつきが回遊する
ドキュメントイメージを
超-相対的であると強調するために
ローマへの愛の賛歌が
構造の入れ子の数に比例して
深夜のローマ市内の存在を
多層化する 重ねていく
無限点になりえない物質(エネルギー)が
フェリーニの天才が
遺跡めぐりを