未刊行詩集『strandにおける魔の……』09: strand における魔の…… 投稿日時: 2014/05/18 投稿者: 緑字斎 透きとおる方舟 綿密な計画という頭痛 眼の形をした星が 膜の重なりをすりぬけて 蛋白 蛋白 こぼれて燃える 肉の連鎖 strand における魔の おだやかな吐息 呪われたひとがたが 黒い水に溶けてゆく 全身から滲み出てゆくもの 思い出せぬもの 嵐の中に 網を投げ入れ 名前の数だけの 生命を手繰りよせるひとがたよ すでに 火山脈は 水の殻に包まれている この浜辺を境界にして ページ: 1 2 3