真夜 (実験詩集「浣腸遊び」, 1974)

        る
緋       が
の波が山頂にまで拡 る
暗         れ
黒の卒塔婆のかぼそく垂
網           て が
膜の迷路に断色のキイ落とし 情 帳
逆             欲 話
流の海底火山から水絵具のように 電
配               る
達していたのは裸体を小刻みに命名す
泡                 る
の孕む鯨の影が水平線を弓なりに支えてい
百
億の首よ 烏の
閉ざされた羽声の
翔せこんでゆく
闇の空模様


 パートDの後半部から二十行の空白越えて
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
断末の 剥げる音