雑体:020160202-29: 最近の「おりおりのかけら」から

○弱虫め 唸りを咽喉に押し込んで

○砂まじりの空つ風 皺深い顔をも痛めつけ

○海から滲みでた匂ひ 切なく胸をかきむしる

○切り刻む愛と憎しみ 不毛の 焼け爛れた咽喉でさへ

○夜は続きて果てもなく 距離の総和よ

○弱虫め 褪色したツリガネサウめ

○人生の距離は平面では測れない

○遮断物などありふれた事柄

○しつかりした紙なので下地の処理が油絵並みだ

○厚塗りの表面がつるつるになる

○心的性質は多義性に富み、多様な混乱のうちにある

○始まりと終点いや転機は 体内のどのやうな位置あるひは範囲に限局できるのか