○弱虫め 唸りを咽喉に押し込んで
○砂まじりの空つ風 皺深い顔をも痛めつけ
○海から滲みでた匂ひ 切なく胸をかきむしる
○切り刻む愛と憎しみ 不毛の 焼け爛れた咽喉でさへ
○夜は続きて果てもなく 距離の総和よ
○弱虫め 褪色したツリガネサウめ
○人生の距離は平面では測れない
○遮断物などありふれた事柄
○しつかりした紙なので下地の処理が油絵並みだ
○厚塗りの表面がつるつるになる
○心的性質は多義性に富み、多様な混乱のうちにある
○始まりと終点いや転機は 体内のどのやうな位置あるひは範囲に限局できるのか