連載【第056回】: 散文詩による小説: Dance Obscura: nightmare I: 〈advertising〉
nightmare I
〈advertising〉
空に突き出たスカイスクレイパーをつなぐ槍型モノレール、大気圏外までカプセル席のまま昇降するエレベーター。色とりどりの透明フードを反射させながら、人々は各階のテラスに張り出された乗降口から高層ビルの中に吸い込まれる。 続きを読む
nightmare I
〈advertising〉
空に突き出たスカイスクレイパーをつなぐ槍型モノレール、大気圏外までカプセル席のまま昇降するエレベーター。色とりどりの透明フードを反射させながら、人々は各階のテラスに張り出された乗降口から高層ビルの中に吸い込まれる。 続きを読む
nightmare I
〈inflexibility〉
ここはすでに現実と思われるところではない。。しかし、それは非現実ということでもない。視点の定まらないところに、あるべきではない空白が広がっているのかもしれない。 続きを読む
nightmare I
〈reminiscence〉
私はいつの間にここに佇んでいるのだろう。それにしても、この場所とはどこか? 特定できない場所、特定できない状態。私はひとつの仕事を終えて、一挙に老衰に襲われているのだろうか。
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conflicting similarities
――層状宇宙。
宇宙面を球体の表面になぞらえたとき、この球面が重層しているとすれば、重なるような形で膜状宇宙が複数、波のようにゆらめいて存在しているというイメージが浮かぶ。物質の発生が、真空のゆらぎから物質・反物質の量子過程を経るとするなら、この高エネルギー状態の真空がその前提にあると考えることは無理なことではない。
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tubulin 2
――ある思考実験。
チューブリン(微小管細胞)の次元イメージ。(次元f(x))、回路の切断面。
マイクロチューブルの次元イメージf(x)をそれぞれの回路の切断面とする。チューブルは管であるから、穴という内部の範囲がある。
ニューロンのチューブリンから次元同士の接地面イメージ。
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tubulin 1
素粒子が磁気嵐の中で散乱していく。存在はスライスされていく。反粒子と反存在が散乱しながら充満する。エントロピーとはこれら双方向性についてのそれぞれの見方ともいえる。見方自体が宇宙の内容物を満たしているのだ。
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continuation of dreams 4
基底意識は表層に対して基底層を構成していると考えるとすると、深層意識とか深層というものはただ暗部につきまとう幻想性なのかもしれない。 続きを読む
continuation of dreams 3
はたして意識は、その生成の原因とは別に、生命体にしか存在しないのだろうか。あるいは、意識を生命体と区別することは可能なのか? 続きを読む
continuation of dreams 2
無間の底なしの暗闇からその濃淡の樹脈は重なり続けているとはいえ、それと比較するかのように、意識の表層などという明晰かつ捏造された精神の歴史など、本当にあるのだろうか。 続きを読む
continuation of dreams 1
もうひとつの夢から逃れようというのか、だれのしわざか、肩先から吐息がふっとこぼれ落ちてくる。直観が破片のように舞い降りて、あるいは霜柱のように湧いてくる。
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