それより早く、五月十八日の昼頃、李鵬総理はこう豪語した。「政府の総理として、共産党員として、私は自分の観点をいささかも掩い隠すつもりはないが、今日は言わないことにする。適当な時期に、その問題に触れるつもりである。しかし、ここまで言ったら、私はもうほぼ自分の観点を言い出したことになる」
このことばはテレビで放送されてから半日もたたないうちに、事実によって裏付けられた。「旗手」ということばは「国内外の公認したわが党の指導者である」という、趙紫陽がゴルバチョフと会見したときに話したこととは引き分けになったが、自分の観点についての発言で透明度を増し、李鵬はそのことによって「グラスノスチ」を力行しようとする姿勢を人々に見せたかったのだろう。