[資料] アピール! 天安門事件: 03(中国人活動家・著)

 二十日の午前、中国社会科学院に貼り出された大字報の書き出しに「われわれはもうすでに貧困のどん底に陥っている。われわれは良心と血以外の何ものも持っていない」と書かれている。人民を追いつめて、死さえ恐れないものにしてしまった政府は、さらにその過ちを重ねていく。しかも、ことはそれだけですむものではない。とてつもなく大きい中国は、またまた、ある危機にさらされてしまった。
 それは、長年まったく鎮まっていた「党内における残酷な闘争」方式が、ここで頭をもたげてきたという事実である。しかも、未曾有の全人民的反抗の中で危機が社会化し、実権者の無能さ、権威の失墜、あらゆる方策が効力なしというゆきづまりの中で、その方式によって活路を見いだそうとするのである。それはなんという大きな錯誤であろう。その結果、ここ十年間やってきた改革の成果を台無しにしてしまうばかりでなく、幾度も苦難を舐め尽くしてきた中国人民にさらに大きな歴史的災難をもたらすことになるのである。