■2016年08月06日 10:19
【かけら】
(Felliniについての覚書)
――『フェリーニのローマ』
戦時下のファシズム時代のイタリア、ボードビル劇場の卑猥さと下品さ、その喧騒、娼館の滑稽さと猥雑、どれをとっても記憶の中に刻まれたシーンと結びついてくる。このようなところは、まさしくフェリーニの天分だ。
■2016年08月07日 10:01
【かけら】
(Felliniについての覚書)
――『フェリーニのローマ』
ドキュメントイメージをことさら強調するために、高速道路でのクレーン車に備え付けたカメラの登場、その中で撮影される思いつきの出来事、事件、事故。
地下鉄工事現場での地下の古代遺跡との遭遇。まるで偽物とわかる壁画を中心としたシーンは安っぽさがとてもいい。
あるいは本物だとしても、本物が贋物であるかのようなのがとてもいい。
2016年08月07日 10:12
【かけら】
KL20150510, Akira Kamita, Acrylic, A3, KL
⇒Works
■2016年08月08日 9:45
【かけら】
(Felliniについての覚書)
――『フェリーニのローマ』
宗教にしても政治にしても、そのようなアイディアはいたるところで現れる。
カトリックの権力構造を揶揄したファッションショーなど、絢爛豪華さ、未来的な感覚、どれをとってもすばらしい。
■2016年08月09日 11:04
【かけら】
(Felliniについての覚書)
――『フェリーニのローマ』
ヒッピーやそれに否定的な右翼の言動など政治的な場面もあるが、すべてごちゃ混ぜ。ごちゃ混ぜの喧騒。それらがとてもなつかしい世界に感じられる。
ラストシーンで、暴走族が深夜のローマ市内の遺跡めぐりをするが、ローマが変わるのではなく人間が変わるということを示しているのだろう。
2016年08月09日 20:04
【かけら】
(Felliniについての覚書)
――『フェリーニのローマ』
フェリーはその独特の映画手法、ドキュメントの断片を捏造し、その断片がそれぞれ一枚の絵画であるかのようにフィルムをつなげていく。
その絵画の一枚一枚が、実際にフェリーニ自身がイメージという絵の具でキャンバスに定着させた美術作品なのである。
■2016年08月10日 01:38
【かけら】
また、Big dataのフィルター開発と作業に取りかかっている。
手をつけたことのないデータ形式なのだが、これもある辞典系の仕事である。
少しその合間ができたので、新作のアクリル画に手をつけてみる。
出来上がったら公開するので、お楽しみに。