踊る前の前日の儀式? というわけではないけれど、
前日は、ちょっと踊りについて思いを馳せる習慣がある。
明日踊れるということに感謝したり、
これまでの踊りを通して生きてきた時間の振り返りなどを
感慨深く考えたりします。
勢いも、威勢もよく、自信に満ちた20代。
踊りから生活へ、若者から社会人になるなかでの踊りとの関わり方の変化
逆襲のようなその後の生活
自分の実力のなさを痛感した数年前
そして今。
とりあえず、舞台に出ることができ、自分の可能性を
成長できる気持ちをまだ持っていることが嬉しい。
20代、30前後くらいのあの時期は、
それにしても自信もっていたなあ。
若さというものが、自信を後押ししてくれていた。
本番前の前日のこのような儀式は、もう20年くらい続けているのかも。
ほどよい緊張と感謝の気持ちが、いつも変わらずある。
この20年の間で、変わらないのは、それだけかもしれない。
他の体験も、どんな刺激も、慣れてしまうと新鮮さを失っていった。
でも、舞台は、いつもバンジージャンプみたいなもの。
慣れてしまうと、失敗してしまう。
新鮮に踊らないと、もうすでに踊りでなくなり、作業になる。
どんなに短い数分の踊りであっても、まるでひとつの物語を生きたかのような
時間を感じたい。